津波注意報発令

夜明け前の防波堤で水門閉鎖の警報が唐突に鳴りだしました。

防災訓練?・・・ではありませんでした。震源が福島県沖、規模M7.4と聞いてとっさに津波が来ると感じました。もう福丸を沖合いに避難させる時間が無いかもしれません。とりあえず種市漁港まで車を走らせました。消防団が警戒する中を沖だし避難する僚船が見えました。これから福丸の沖だしが間に合うか迷いながらもエンジンを始動して出港準備を始めました。車を少し高いところへ移動したあと、福丸に戻りながらもし突堤付近で津波に遭遇したらより危険だなあと感じていました。警報ではなく注意報だから津波が来てもそう大きくはない。震源が福島沖だと津波到達までまだ時間がある。そんなことを考えながら福丸を沖だしすることにしました。直後に種市の津波到達予想時刻は7時10分と電話があり、あと15分あると急ぎ福丸を沖へ出しました。宮城県の注意報が警報に変わり仙台港で1.4m、久慈で80cmと津波が確認されたと聞いたときは津波は来る!と感じました。風が強まって波も高くなってきました。津波の情報源である携帯電話が電池の目盛りを減らしていくことに気づきました。強風で体感温度が下がってきました。空腹にさいなまれてきました。燃料は、もつだろうか。いろいろな心配事からさまざまな課題が見つかりました。4時間程度の沖合い避難で津波注意報は解除され帰港しました。港内の突堤先端を取り巻くような流れが普段は見ないほど速くて津波による潮位の変動があるとみました。緊急用に飲料水は、確保していましたが沖合い避難が長引くことを想定するとハード面、ソフト面を含めて必要な対策がいろいろ見えてきた避難でした。